帯状疱疹は水ぼうそうにかかった後、ウイルスが体内(神経節)に潜み免疫力が低下した時に発症するものです。日本人の約90%がこのウイルスを体内に保持しており、免疫力が落ちる50歳を過ぎた頃より発症しやすくなり80歳までに3人に1人という高い確率で経験します。
体の一側に帯状に水疱を伴った紅い発疹が出現しピリピリとした強い痛みを来します。なるべく早期に抗ウイルス薬の飲み薬や点滴などで治療を開始すれば発疹は治癒します。しかし、約20%の方が、痛みが数週間から数年間続き後遺症(帯状疱疹後神経痛)として残ることがあります。この長く続く痛みがご高齢の方には大変つらく食欲や運動量の低下、気分の落ち込みを来たし生活の質が低下、フレイルと言われる前介護状態に陥らせます。よって、ご高齢の方ほど帯状疱疹を発症しないこと、後遺症に陥らないようにすることが大変重要です。
現在、帯状疱疹を予防するワクチンは二種類あります。水疱瘡のワクチンとして使用されている生ワクチンと組換えDNA技術を応用したシングリックスです。 それぞれに特徴があります。水痘ワクチンは免疫能の低下した方は打てません。1回接種で発症阻止効果は約50~60%で約5年間持続ですが、後遺症の抑制効果は7年ほどです。 組換え型のシングリックスは2カ月の間隔をあけて2回接種します。発症阻止効果と後遺症抑制は約97~80%で約10年間持続します。副反応が水痘ワクチンより若干強めですが、重篤なものは認めていません。
予約制ですので、接種をお希望の方はお電話でお問い合わせください。2024年4月から志免町に住民票のある50歳以上の方に対し費用助成が始まりました。詳しくは当院のニュースをご確認ください。
栄光会ファミリークリニック 院長
波多江 登喜子
こんにちは、
栄光会ファミリークリニック副院長、小児科医の田崎 英範(たさき ひでのり)と申します。
(旧)栄光会こどもクリニックから、内科の(旧)亀山クリニックに移転合併し、栄光会ファミリークリニックと名前を変えました。以前の場所から車で3分程度の、志免西小学校やかめやま保育園のすぐ横です。これからも大好きなこの志免町で小児医療に携わっていけることをとても光栄に感じております。
最近ではインターネットなどでも病気に関して玉石混交いろいろな情報があふれています。また、以前より受けることのできる予防接種もかなり増えています。ともすれば、とても混乱しやすい子育て環境にあるのではないかと感じております。小児科は子どもちゃんたちの医療の窓口です。体調不良時や予防接種だけでなく、何かしら気になることがありましたら遠慮なくご相談下さい。また、内科医と共に診療しておりますので、ファミリークリニックの名前の通り、ご家族皆さんで受診することができ、便利になりました。
スタッフ一同、気軽に質問いただけるような雰囲気づくりと、わかりやすい説明を心がけております。
栄光会ファミリークリニック 副院長
小児科医 田崎 英範