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【認知症発症に食生活が深く関係している?!】
厚生労働省によれば、二〇二五年は認知症の高齢者は多い場合で七三〇万人に達すると推計されており、世界の認知症患者は二〇五〇年には一億三千二百万人に達する可能性があると報告されています
どのような原因かを問わず、何らかの「脳の病気」によって記憶力を中心に知覚力、会話能力、問題解決能力、判断力などの「認知機能」が障害され、日々の暮らしを営むための仕事、買い物、食事の準備、着替え、入浴などの「生活機能」が持続的に支障をきたしている状態を言います。
糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病のリスクの高さと認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症)には、関係があると言われています。アルツハイマー病のリスクは、糖尿病、高血圧だと2倍、脂質異常症だと3倍になるそうです。認知症予防の最重要ポイントは、生活習慣病の改善をしていくことです。
①野菜・果物・青魚・良質の植物油が発症リスクを軽減します
★抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、βカロチンやポリフェノールを多く含む野菜や果物を積極的に摂りましょう。
ゴマ、アーモンド、ナッツ類、ベリー類、緑黄色野菜、ざくろ、海藻、 きのこ、大豆製品、納豆、ウコン、卵、レバー、鶏胸肉、緑茶など
★血液を固まりにくくする働きのある不飽和脂肪酸のDHA( ドコサヘキサエン酸) やEPA( エイコサペンタエン酸) を多く含む魚を食生活に取り入れましょう。
サバ、サンマ、イワシ、マグロ、ブリ、すじこ、うなぎ、さけなど
★動脈硬化を予防する働きのあるリノレン酸、オレイン酸を多く含む油を選択するようにしましょう。
シソ油、エゴマ油、オリーブ油、ナッツ類など
②アルコールは飲み過ぎないようにしましょう
過度の飲酒は、さまざまな生活習慣病の原因になるとともに、それ自体でアルコール性認知症の発症リスを高めます。
③食べること、作ることを楽しみましょう
食事作りは、献立を考え、材料選び、調理、味付け、配膳と知らず知らずの内に身体を動かし、脳を活性化させています。食べるまでの一連の流
れが、認知症にならないためのポイントとも言えるでしょう。
認知症予防に効果的な食べ物だからといって毎日同じ物ばかり食べていてはむしろ逆効果です。バランスよく食べるためには・・・「マゴタチワヤサシイ」を心がけましょう。
マ・・豆、大豆製品
ゴ・・ゴマ
タ・・卵
チ・・チーズ、牛乳などの乳製品
ワ・・ワカメ、海藻
ヤ・・野菜
サ・・魚 特に青魚
シ・・しいたけ きのこ類
イ・・イモ類
社会医療法人 栄光会 栄光病院 栄養管理課・管理栄養士 後藤いずみ