私たちは「こころ」も「からだ」もともに癒され幸せに生きる医療・看護・介護を目指しています。

皆さんは、耳掃除はよくする方ですか？それは、なぜなのでしょう。「必ずしなければならない」「気持ちがよいから」などの理由からでしょうか。本当は耳掃除は必要ないのです。

図にあるように耳の穴には、外耳道があり、突き当りが鼓膜です。入り口に近い方は、指を入れて柔らかい「軟骨部」。その奥のかたい部分が「骨部」で耳かきなどで触ると痛いところです。この「骨部」の皮膚は常に鼓膜から外に向かってゆっくりと移動して自然にきれいになっています。これが、「軟骨部」との境ではがれ落ち、「軟骨部」にある耳垢腺や皮脂腺から出る分泌物と混ざって耳垢となって溜まってくるのです。この耳垢は、放っておいても自然に出てくるのです。「いやいや、入り口に溜まっているのが嫌なんだよ。いやな匂いもするし。 かゆくなって気になるし」しかし、外から見ても耳垢があると気づくことは殆んどありません。

かゆくなっても指でごそごそするくらいなら良いのですが、いつも耳がかゆい人は、炎症が起きていることが多く、これはすぐには治りません。１回の治療でかゆみがなくなることは、ほとんど無く、ついつい気になり触ってしまい、そしてまた、かゆくなるという悪いサイクルを繰り返して、段々、悪化して汁が出たりしてしまうのです。こうなってしまうと頻回に治療が必要になってきますので、このようになる前に耳鼻科で治してもらいましょう。

また、最近はイヤホンで外耳炎を起こす方を見かけます。接触性皮膚炎やイヤホンの汚れが原因のこともありますので、注意しましょう。